中国越境ECが加速するか

2017/05/12

先日、日本で決済代行サービスを運営するGMPG社が中国のインアゴーラ社と提携したというニュース
を取り上げました。また、越境ECについてもBUYMAを例に取り、今後盛んになっていくのではないか
という見解を書きました。
GMOPGとインアゴーラの提携について、その際には詳細情報が出ていなかった為そこまで掘り下げ
なかったのですが、また新たに興味深い情報が出てきましたので改めてお伝えしたいと思います。

どうやらGMOPGは国内の既存加盟店に対し、この中国への越境ECスキームを随時提案していく
ようです。筆者はインアゴーラ社が運営する「豌豆(ワンドウ)プラットフォーム」が中国でどれ程
の規模で運営されているのかを知りませんが、日本のEC運営者がGMOPGに申請をすると初期、月額無料
で出店が出来るそうです。(その後に豌豆側で出店を許可するかの審査が入るそうですが、その
審査基準は不明です。)

通常日本の事業者が中国の消費者に対しECで商品の販売を行うとなると、中国に現地法人を立てたり、
良いルートで商品を輸出しないとやたらとコストがかかったりと、国同士は近い距離にあるのに
その障壁は高いイメージでした。
しかし、この両社の提携によりこの障壁が低くなると、一気に中国への越境ECが盛んになる可能性
があります。先述した通り、初期、月額が無料というのもその障壁をより一層下げる要因ですね。
ロイヤリティについて言及されているソースが見つからなかったのでまだ未発表なのかもしれません。

とは言え現段階の情報では初期月額共に無料で発生するのが売上からのロイヤリティのみなので
あれば、EC事業者としては出店しても商品が売れなければ支払うコストがない為、全く損しませんし、
チャンスだけが広がるイメージです。ただ、商品を保税区に一旦送っておいてそのままどれくらいの
ボリュームをどれ程の期間保管出来るのかといった問題や、あるいは都度商品が売れる度に送る作業を
しなくてはいけないのか等、不明点も多いのも事実です。

上記のような不明点がEC運営者側にとって不都合がない、もしくは少ないようであれば中国への越境
EC市場が一気に加速する可能性がありますね。今後徐々に詳細も明らかになっていくでしょうから
この辺のニュースにもアンテナを張っておきたいところですね。

※アイキャッチ画像出典 https://www.j-consulting.co.jp/product_image-1/

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