世界のキャッシュレス事情

2020/06/08

近年キャッシュレスという言葉をよく耳にするものの、日本はキャッシュレス後進国と言われています。
では、なぜ他の国と比べて普及していないのでしょうか?
その理由として「現金の信頼の高さ」「治安の良さ」「ATMの充実」が挙げられます。
このようにキャッシュレスの普及率は、その国の情勢、通貨の信頼度、政府の施策によって
決まると言っても過言ではありません。
 
今回は、日本がキャッシュレス後進国となってしまっている一方で
韓国や中国をはじめとしたキャッシュレス先進国がどのような背景で普及を進めていったのかについて
国別に説明していきたいと思います。
 
●韓国
世界で最もキャッシュレス比率が高い国はどこだと思いますか?
中国を思い浮かべる人も少なくないと思いますが、実は韓国が世界で最も普及しており、
95%を超えています。
これには、消費者や店舗にとってメリットになる制度を政府が導入しているという背景があります。
具体的には、「年商240万円以上の店舗でのクレジットカード対応の義務化」や
「クレジットカード利用額の20%を所得控除」等が挙げられます。
これらの施策により、韓国でのクレジットカード利用者は爆発的に増加したと言われています。
 
●中国
中国では、通貨である元に対しての信頼度があまり高くありません。
政府が取り締まりを強化していても、偽物や不正取引が減らなかった為、
キャッシュレスを政府が推進させたと言われています。
 
●インド
2016年に高額紙幣の取り扱いが廃止されました。
脱税や偽造の防止などが目的と言われていましたが、キャッシュレス化というのも目的の一つだったようです。
加えて、インドではATMの環境が整っていないので、今後更なる普及が予想されています。
 
●スウェーデン
北欧ゆえに冬の現金輸送が困難でコストがかかること、それによる現金強奪などの犯罪が
多発していたことがキャッシュレス普及を加速させたと言われています。
現金を取り扱う金融機関やATMを政府が削減しており、
現金払いを断っている店舗も中にはあるそうです。
 
その国の背景によって、キャッシュレス化が大きく左右されていることをご理解いただけましたでしょうか?
日本のキャッシュレス普及が、国の情勢悪化や円の信頼性低下によるものではなく、
政府の前向きな施策によるものであればと願っています。

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